CEDEC2014「ゲームデザイナーの仕事」セッションプレビュー

明日、CEDEC2014で以下のようなセッションを行う。

脱「プランナー」〜ゲームデザイナーの仕事〜

このセッションと同時刻に複数の注目すべきセッションがあるため、行こうかどうか迷ってる人のためにセッション内容についてもう少し詳しく説明する必要があると感じた。また、原稿を準備してリハーサルを重ねる中で、全てを話すには時間が足りなさすぎる事が分かり、一方でこのセッションで本当に伝えなきゃいけない事も見えて来たので前日のこのタイミングでblog記事として公開する事とした。

セッションの趣旨

今一番の問題は「ゲームデザイナーを目指す人にゲーム会社への就職をすすめる事ができない」これにつきる。また、「じゃあ下田みたいに仕事するにはどうしたら良いの?」って問いについてこれまでは「色々と偶然が重なってこうなってるから誰にも真似できない」と答えて来たが、この機会に自分のキャリアを振り返って何かしら必然的に現在の仕事に繋がった事を整理してみようというのが自分自身のテーマ。

60分のセッションの中で色々な話をするが、

  • 日本のゲーム会社のプランナーはゲームを作る仕事から遠ざかっている
  • ゲーム作れる人がそのスキルを発揮できる産業・企業であって欲しい

全てこの観点から語るつもりでいる。

自分自身のキャリアについて

CEDECの公式サイトやパンフレットでは、

第一部 講演者のキャリア、スキルアップの過程

となっているが、実は初めてリハーサルをした時にこの第一部が異常に長くなってしまった。スクウェア・エニックスのプランナー研修生として初めてゲームのスクリプトに触れた時から独立するまでを振り返る内容だったのだが、特にスクウェア・エニックス時代の経験についての言及が長くなってしまった。本番では

  • ゲーム開発の専門職としての雇用形態
  • スクリプト開発によるスキルアップ

という観点から当時のスクウェア・エニックス(FF11チーム)の開発体制を再評価する事に焦点を絞りたい。

レベルデザインという言葉の誤解

これは公式サイトの紹介ページでは触れていない話題だが、自身のスキル特性を分析したところ、マップやシーン等の単位によって区切られたゲームプレイやコンテンツを作り込むレベルデザインの経験によって「自分で作る」「思いついた事をすぐに実装する」というラピッドプロトタイピングのスキルが伸ばされた事に気付いた。

一方で、日本においてはこの「レベルデザイン」という言葉の意味が「難易度調整」「パラメーター調整」という意味で大きく誤解されて広まったため、本来の意味でのレベルデザインがゲーム開発の工程において忘れられた。海外のゲーム開発現場にはプランナーという職種がないが、逆に日本にはレベルデザイナーという職種が存在しない。

  • 本来の意味でのレベルデザインという工程の重要性
  • UnityやUnrealでのプロトタイピングはレベルデザインに端を発する

この観点から日本におけるゲームデザイナー育成環境の問題点を指摘する。

BFBそしてFFアギトの振り返り

これら2つのスマートフォン用ゲームの開発において、下田はゲームデザイナーとして他の「プランナー」とは仕事スタイルを明確に区別して、とにかくUnityを触りC#のコードを書き続けた。それにより確かな成果を出せたと思っているが問題は

  • 本当にこれまでのプランナーでは良いゲームは作れないのか
  • プログラマーにアイディア出させるのと同じじゃないのか
  • そもそもゲームデザイナーの条件ってコード書ける事だけなのか

という点である。公式サイトやパンフレットの紹介ページでは

第二部 「バーコードフットボーラー」「ファイナルファンタジー アギト」における講演者の仕事スタイルの紹介
第三部 「プランナー問題」

となっているが、そもそもプランナー問題が先にあったうえで、BFBやFFアギトにおいては(少なくとも自分の仕事の範囲内では)それを解決したという話の流れなので、話の順番は多少前後するかもしれない。

いずれにせよ、ゲームデザイナーの仕事とは何か、それは現状のプランナー/プログラマーという職分ではどちらも実行できないのか。そこに時間を割いて話をしようと思う。

セッションが終わっても話を続けよう

自分のセッションは初日だが、最終日まで会場にいる予定。特に他のセッションを聞くだけに時間を費やすつもりはないので、セッション終了後にもっと詳しく話を聴きたい人がいれば、話をする時間を設けようと思うので気軽に声をかけて欲しい。また、実験的な試みだが主に学生や求職者や転職希望者向けには有料(チャリティ)のキャリア相談も予定しているので、活用して欲しい。

タイムチケット「ゲームデザイナーのキャリア相談」

それでは横浜で会いましょう。

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